第1回の「文教大学賢治研究会」が開催されました。

 午後の3時からは8号館の8302教室で第1回の「文教大学宮沢賢治研究会」が開催されました。教育学部の大島先生の司会で会合は始まりました。まずは文学部の鈴木健司先生が研究会の設立の趣旨を説明してくださいました。キーワードは「学際研究」の一語です。複数の学問体系が共同で研究を行うということでしょうか。
 大橋ゆか子学長の挨拶をいただきました。続いて大妻女子大教授杉浦静先生の「学際研究としての宮沢賢治学」が今日のメインの発表です。全員が熱心に耳を傾けました。私もノートを取りながら杉浦先生のお話しに集中しました。宮沢賢治という存在がまずは詩人として受容され、以後はより多面的な存在として認識されていったことがよくわかりました。
 10分間の休憩を挟んで参加者全員の簡単な自己紹介が行われました。それから杉浦先生への質疑応答となりました。数年前に日文科を退職なさった関口安義先生が作家の研究辞典と全集の注釈とは文学研究のために必要不可欠であることを語られました。先生は芥川龍之介の語彙辞典を構想しているというお話しでした。
 杉浦先生の答えはWikipediaのように書き加えていける共同のデータベースのようなものが可能ではないかというお話しでした。もちろん記述の内容は責任の取れるものでなければなりません。ハイパーリンクの可能な参照体系ということも話題にのぼりました。楽しい研究会でした。