講演会「大学生の精神疾患を理解する」に出席しました。

takuzemi2011-09-02

 昨日の朝の10時からは文教大学越谷保健センター主催の講演会「大学生の精神疾患を理解する〜よりよい学生支援に向けて〜」に出席しました。講師は精神科医の斎藤広生先生です。3号館の3301教室には大勢の教職員が詰め掛けています。皆さん熱心に耳を傾けています。
 先生のお話しはそもそも脳は何のためにあるのかという問い掛けから始まりました。植物には脳はありません。動物には神経管が発生し、それが脳に進化しました。外界を認知したり運動機能を司ったりする脳の存在理由はそもそも「動くため」にあるのだというのですね。良く分かります。
 続いて先生は情動を規定するシステムである海馬や扁桃体の説明をなさいました。それから情動脳の立役者であるモノアミン神経系の話に移りました。セロトニンドーパミンアセチルコリンヒスタミンなどの脳内物質の働きをわかりやすい例えも交えて説明してくれました。
 第二部では大学生に生じやすい精神疾患とその特徴について、第三部では周囲の対応や対策についてのお話がありました。問題を抱えた学生と一対一で話し合う状況を作ることが必要であることが強調されました。学生のプライバシーを守った上での情報の共有も必要です。担当者だけが問題を抱え込まないで済むようなネットワークを作る必要性も示唆されました。