私のゼミの卒業生のH君に声をかけられました。

 明日の「ヨーロッパの文学」の講義をどのように進めようかと考えました。田辺保編『フランス文学を学ぶ人のために』(世界思想社)や『週刊朝日百科 世界の文学』(朝日新聞社)の「ロランの歌」や「アーサー王伝説 トリスタン物語」の冊子を読んで計画を練りました。やはり武勲詩と恋愛の誕生を中心に据えて話を進めようと考えました。「恋愛は12世紀に誕生した」という言葉がキーワードになりそうです。
 午後は学生食堂の二階にiPad 2を持って移動しました。無線LAN環境が整っているので、 3Gのついていない私のiPad 2でもインターネットが利用できます。学食の椅子に座ったら、私のゼミの卒業生のH君に声をかけられました。通信制の大学で小学校教員の単位を取り、教員を目指して勉強しているとのことです。大いに頑張ってくれよと声を掛けておきました。
 午後も「週刊朝日百科 世界の文学」を読んで教材研究を続けました。30年以上も前にスペイン語を熱心に学んでいたときのことを思い出しました。その頃NHKスペイン語講座ホアキン•ディアスというロマンセを採集している方がでてきたのです。スペインの素朴な民謡であるロマンセをギターの弾き語りで歌う素敵なおじさんでした。メロディーまでも思い出しました。
 帰路は夕方の元荒川の風景を楽しみました。夕暮れの風の中をアキアカネが飛び交っています。空も澄み渡って、すっかり秋の風景です。出津橋を渡ると夕日がぎらぎらと乱反射するようでした。出津橋のたもとのアカメヤナギも枝葉を刈り上げられて坊主頭になっています。