今日の本題はラブレーの『ガルガンチュワ物語』です。

 今日の「ヨーロッパの文学」は盛りだくさんな内容となりました。一年ほど前に卒業生のTさんが送ってくれたデジタル写真があります。パリの墓地の写真なのです。バルザックドラクロワモリエールショパンなどのお墓がきれいに写っています。まずはこの写真を学生諸君に見てもらいました。
 堀田善衞の中世のヨーロッパを舞台にした小説『路上の人』を紹介するスライドを見ながら授業を始めました。当時の法王庁と異端のカタリ派の話をアドリブも交えて語りました。主人公のヨナの得意技である語学の能力とコミュニケーション能力についても語りました。
 今日の本題はラブレーの『ガルガンチュワ物語』です。こちらは『週刊朝日百科世界の文学』の図版を教材提示機でスクリーンに映しながら授業を進めました。今日はなかなか面白い話ができてほっとしました。最後に十五分程パリで開催された「Japan Expo」のビデオを観てお終いにしました。
 放課後は堀田善衞の『ミシェル城館の人』(集英社)を読んで過ごしました。ミシェル・ド・モンテーニュの伝記小説です。堀田善衞の文章が好きな人間にとっては最高のご馳走みたいな作品です。今日は夕方の6時から多文化理解コースのオリエンテーションが予定されています。その時間を待ちながら読書の時間をゆっくりと過ごせそうです。(写真は午後の学生食堂のテラスの風景です。日差しが差し込むテラスは居心地が良いのでしょう。大勢の学生諸君が集まって寛いでいました。)