横田順彌さんのレイ・ブラッドベリ追悼の記事が出ていました。

 3限の演劇論では新国立劇場で昨日観てきた『サロメ』の話を枕に喋り始めました。昨日ブログに書いた「プロゾポペ」という死者語りのレトリックについても少々触れておきました。それからハンドアウトに従ってエリザベス1世という女王が演技者としての役割を心得ていた権力者だったという切り口から授業を進めました。「視る」立場と「見せる」立場を自由に越境する境界を乗り越えるすべを知る存在だったのですね。
 4限の4年生のゼミではゼミ生諸君の集まりが良くなくて元気が出ません。K君、Sさん、そして私の3人で石原千秋先生の『教養としての大学受験国語』(ちくま新書)からのコピーを輪読してみました。問題文は上野千鶴子さんのものです。国語問題をどう読み解くのかという石原先生の解説文がそれに続きます。なかなか楽しく読了することが出来ました。
 帰路の南越谷の駅のキオスクで毎日の夕刊を買って電車に乗りました。横田順彌さんのレイ・ブラッドベリ追悼の記事が出ていました。横田さんは中学1年生の時に元々社の『最新科学小説全集』に収録されたブラッドベリの『華氏451度』と『火星人記録』を読んだと語っています。私が通っていた小学校の図書室にも元々社の『最新科学小説全集』が有りました。ヴァン・ヴォクトの『新しい人類スラン』やジョン・ウィンダムの『トリフィドの日』、そしてロバート・シェイクリの『人間の手がまだ触れない』などをむさぼるように読んだ日々を想い出します。