どんよりとした曇り空の一日になってしまいました。

 どんよりとした曇り空の一日になってしまいました。午後には大学で大切な用事があります。傘を片手に提げて、バックパックを背負って家を出ました。今日の一冊は松元寛氏の『漱石の実験』(朝文社)です。数年前に大学図書館で借りて読んだのが初めです。第5章の漱石の『こころ』論は「<自分の世界>と<他人の世界>のはざまで」と副題が付けられています。<自分の世界>に閉じこもりながら自閉して他者を拒否していた先生が先生を慕って近付いてくる若者の<他人の世界>を受容する物語として『こころ』を読解しているのですね。この松元氏の立論には大変に感心させられた記憶があります。そこで、文学の授業でもこの論文の内容を紹介するハンドアウトを作成したのです。ところで、今日持ってきた『漱石の実験』はAmazon.co.jpで買い求めたものです。面白そうな本や欲しい本があると、ついつい「ワンクリック」で購入してしまう癖が付きました。
 午後の1時から4時半まで掛かって大学での一仕事を片付けました。研究室で一休みしてから荷物をまとめて帰路に着きました。新越谷ではVarieの旭屋書店を覗いてみました。残念ながら余り面白そうな本も見当たりません。南越谷の駅のキオスクで毎日新聞の夕刊を買って武蔵野線に乗り込みました。武蔵野線の車中で夕刊の活字を読むのが私にとって大切な時間の一つなのですね。夕方の6時前には自宅に帰り着きました。実は明日の日曜日にも大学で大切な用事が待っています。今夜はちょっと怠けてテレビの旅番組などを観てしまうことにしました。