桜並木を歩いていると風が心地良く吹き抜けていきます。

 午前中は我が家の居間で宇佐美斉先生訳の『ランボー全詩集』(ちくま文庫)を開いて「イリュミナシオン」を少々読みました。それから柄谷行人著『増補 漱石論集成』(平凡社ライブラリー)を開いて「内側から見た生」を読み直しました。木曜日の文学で語る予定の漱石の「夢十夜」に付いての分析です。
 午後は大学である仕事が待っています。早めに昼食を済ませました。荷物を点検してバックパックに詰め込みました。車中で読む予定の柄谷行人氏の本は片手に持って移動を開始しました。気温が急上昇して背広にネクタイという出で立ちは重々しく感じられます。車中では読書を楽しみました。
 元荒川の水も梅雨空の下でかなり増水しています。それでも土手沿いの桜並木を歩いているとひんやりとした風が心地良く吹き抜けていきます。元荒川に架かる出津橋の欄干には文教大学のデジタル写真サークル「DEJIVU」の「デジブリッジ展」の写真が数日前から展示されています。何度も往復しているのですが飽きずに眺められますね。
 大学での仕事は2時間半ほどで片付きました。研究室に戻って一休みしました。火曜日の演劇論の下調べを少しだけ片付けておきました。オスカー・ワイルドの『サロメ』を語る予定です。
 武蔵浦和に帰って駅前の須原屋書店に立ち寄りました。朝日新聞の書評欄で読んだ坂口恭平著『独立国家の作り方』(講談社現代新書)を買い求めました。行きつけのRainbow Cafeに寄ってビールを一杯いただきました。なかなか楽しい一日でした。