『星の王子さまを学ぶ人のために』を読み進めました。

 3限のフランス語6ではいつものように『星の王子さま』を読みました。今日のテクストには先ずen+現在分詞で同時性を表すジェロンディフの表現が出てきました。テクストは加藤晴久先生の『自分で訳す星の王子さま』(三修社)を使っています。左ページにフランス語の原文が、右ページに詳細な注釈が加えられていて大変に頼りになる一冊です。今日は具合の悪かった教室のビデオ装置の配線を直すこともできました。
 4限の時間帯には少々空き時間が取れました。5限の3年生のゼミで使っているマリーズ・ブリュモンのテクストを下調べして過ごしました。もう第7章の「シンボルの読解に向けて」に入る予定です。砂漠、井戸、バラ、キツネ、ヘビ、こだま、星などのさまざまなシンボルが『星の王子さま』には書き込まれています。それらをどう読み解くかで新しい読みが生まれるかも知れません。
 5限の3年ゼミではマリーズ・ブリュモンの『星の王子さまを学ぶ人のために』を読み進めました。さまざまなシンボルの読解について語られています。ブリュモンは井戸の水を飲むことで喉や身体が潤されるだけでなく、子供時代の想い出を呼び覚ます祝祭となると指摘しています。井戸はこうして過去と現在とを結びつける場になると言うのですね。村上春樹の小説に出てくる井戸についても考えてみたくなりました。