サロメや「宿命の女」に着目した面白いものもありました。

 昼休みには多文化理解コースのゼミを希望する学生諸君が3名ほど面談に来ました。希望者が定員の14名を越えてしまったので選抜しなければなりません。1200字から2000字程度の小論文を提出させています。論文審査ということになりそうです。いくつかの論文に目を通しておきました。サロメや「宿命の女」(femme fatale)に着目した面白いものもありました。
 1時からの3限のフランス語6では『星の王子さま』を読みました。王子の星に花開いたバラとのやり取りの部分です。サンテグジュペリの妻コンスエロを源泉にしていると言われるバラです。性格がなかなか見事に描かれていることに感心してしまいます。言葉で相手を困らせようとするバラの態度には、弱い存在である女性の武器を読み取ることもできるでしょう。最後にエリック・ロメールの『パリのランデブー』を30分ほど見て授業を終えました。
 4年ゼミの教室に移動したのですが、ゼミ生の諸君が誰一人として現れません。5分ほども待ってみたのですが、仕方がない自然流会ですね。秋口には昨年も一昨年もこんなことが有ったのを思い出しました。研究室に戻って2年生の小論文に目を通して過ごしました。
 「多文化理解概論」のトップバッターのT先生からハンドアウトをいただきました。『ビゴーが見た日本人』からの図版が楽しいですね。外国人の目から見た生麦事件のことが取り上げられています。ルイス・フロイスの『ヨーロッパ文化と日本文化』の訳注が引用されていて、学生の感想なども交えられています。楽しいハンドアウトを読ませていただきました。