5限のゼミでは斉藤美奈子さんの「アニメのヒロイン像」を読みました。

 午後の1時からのフランス語6では『星の王子さま』をフランス語で読みました。今日も王様と王子とのやり取りを読み進めました。「王様にとってなによりも大事だったのは、自分の権威がちゃんとたもたれることだったんだ」(野崎歓訳)という一文が王様のさまざまな行動との間にギャップを生じさせ、上質のユーモアを醸し出させています。「おとなってほんとに変わっているなあ」という王子の呟きに同意したくなります。
 空き時間の4限には5限のゼミで読む予定の『ちくま評論選』に収められた斉藤美奈子さんの「アニメのヒロイン像」を読んでおきました。アニメの国の理想のヒロイン像は男親が望む少女像や上司に都合のいいOL像など男性の愛玩物であるとしています。そこには「女性の権利や開放」に対する視点も「社会制度の矛盾」に対する視点の欠落していると筆者は指摘しています。ゼミ生の諸君にも色々と意見を聞いてみたい論文です。
 5限のゼミでは斉藤美奈子さんの「アニメのヒロイン像」を読みました。「クインビー症候群」や「バタフライ症候群」といった著者のネーミングのセンスの良さを絶賛する意見もありました。また、アニメのヒロイン像の中に現実の社会の陰画を読み取るという著者の手法にも多くのゼミ生の共感が寄せられたようです。今日は大変に楽しいゼミの時間を過ごすことができました。・・・ゼミが終わってキャンパスに出ると夜が落ちていました。すっかり真っ暗ですね。寒さも一段と厳しくなってきたようです。風邪を引いているゼミ生も多くて、大事にするようにと声を掛けて送り出したことでした。