時には「これが書きたい」というワンテーマが見つかることもあります。

takuzemi2013-02-08

 私のブログは午前の出来事と午後の出来事との二本立てになっています。ワードに載せて文字数を数えてみたら、午前も午後もそれぞれ600字ほどの文字数になるようです。天声人語の文字数がちょうど600字ほどですから1日で天声人語の2回分ということになりますか。1200字で何かテーマを決めて起承転結を付けるというのはなかなか難しいですね。ついつい日常雑記風の内容になってしまいます。時には「これが書きたい」というワンテーマが見つかることもあります。そんな時にはA4の下書きを用意して、愛用のPentel ENERGEL 1.0mmを走らせます。学生のレポートを採点していても、良いテーマを発見した者は出来も良くなるようですね。着想の大切さということを痛感しています。
 細川貂々さんの『大丈夫、みんな悩んでうまく行く。てんてんの「十牛図」入門』(朝日文庫)を読みました。マイナス思考の塊だった青春時代を送った貂々さんですが、後に「ツレ」となる男性と絵の専門学校で出会ったことで転機を迎えます。この出会いを通じて少しずつプラス思考の考え方に慣れていくのです。「ツレ」はその過程を「十牛図」で表現できるのではないかと貂々さんにアドバイスします。絵も大変にほのぼのとしたもので、図案化されていて楽しくなります。各章には貂々さんを見つめる「ツレ」の視点からの短文も添えられていて、この作品がご夫婦の共作であることが分かります。ウツ状態に陥った「ツレ」に貂々さんが温かい心で付き添ったのも分かるような気がしました。