女性に蛇のイメージを付与する作家たちがいます。

 学生食堂まで昼食を済ませに出掛けました。最近はB定食の副食のみというメニューができたので助かります。これに加えて味噌汁をいただくというのが日頃の習慣です。今日はデビッド・アレンさんの提唱するGTD(Getting Things Done)のためのノートも持ってきています。春からまた再開される授業の計画などを練りながら昼食を済ませました。
 研究室に戻ってペーパーチェイスに取り掛かりました。不要となった「ヨーロッパの文学」や「多文化理解概論」のハンドアウトを固く縛りつけました。出来上がった紙の束をエレベーター脇のペーパーチェイス用の箱に入れて一仕事が終わりです。春に掛けては「不要なものを捨てる」ことを基本的なコンセプトとして毎日の生活の中に入れていきたいものと考えています。
 女性に蛇のイメージを付与する作家たちがいます。例えばボードレールの『悪の華』にもそんなイメージが出てきます。私たち日本人に取ってもっと親しいの夏目漱石の『虞美人草』の藤尾でしょうか。自らが小野さんを安珍に見立て、自分は清姫だと言うのですから。それから漱石には『行人』もありますね。兄の一郎に妻の直の節操を試してほしいと依頼される場面です。結局断りきれずに兄嫁と一緒に旅館に泊まった二郎は直の接近を蛇のイメージで捉えます。私にはこの部分の描写は漱石の文章群の中でも出色の素晴らしさだと感じます。作品のリアリティーを感じる体験は生活の糧、精神の糧ですね。