「ジ・エターナル・ドリームタイム」がとても懐かしくなりました。

 午後の3限と4限の授業が待っています。バックパックに荷物を詰め込んで家を出ました。南越谷に着いて以前、文教堂書店という書店があったのを思い出しました。探してみたのですが見つかりません。街も時代とともに変わるのですね。VARIEの旭屋書店の開店を待って店員さんに本を探してもらいました。実は先日から新聞広告で見掛けて気に掛かっていた本があるのです。みつはしちかこさんの『ひとりぼっちの幸せ』(イーストプレス)です。以前、妹が良く読んでいた『小さな恋のものがたり』の主人公たちの老後の姿を目撃したくなったものでしょう。
 3限の演劇論ではエリザベス女王が名優だったという話しをしました。女王は民衆の前に進んで姿を現す能動的な「見せる女」だったのですね。そのことが王宮と民衆を結ぶ絆にもなりました。後半には『から騒ぎ』のDVDを観ました。クローディオとヒーローのカップルが笑顔で抱き合うラストシーンが印象的でした。
 4限の4年生のゼミでは『ちくま評論選』に収録された福井憲彦氏の「時間の秩序と秩序の時間」を輪読しました。近代社会の成立とともに時計や汽車が人間の時間を束縛し始めるのです。能率手帳やカレンダーに予定をぎっしりと書き込んでいる自分も「自分自身を内発的に調教していた」のかとぎっくりさせられてしまいます。オーストラリアの先住民であるアボリジニーの人々の「ジ・エターナル・ドリームタイム」がとても懐かしくなりました。