王子さまが巻いているマフラーは象徴的な存在だ。

 長期スパンで能率手帳の予定を記入しました。重点は人事関係と入試関係の2点です。私の友人のI君の言うように「不確定要素が確定していく快感」が確かに能率手帳の整理にはありますね。9月に入ったら授業の予定も使用教室の部屋番号も能率手帳に記入する予定です。まだまだ9月までには間があるので、しばらくは猶予期間というわけですね。
 2〜3日具合が悪くて動かなかったプリンターが復活しました。今日の天声人語のキーワードに「緑陰読書」という言葉がありました。その言葉に奇妙に心が魅せられた気持になりました。そこで、切り抜きを「読んでココ」でスキャンして、テキストファイルに加工してみました。赤ペンでバグを取ってからEvernoteに貼り付けるという手法はいつもの通りです。「偉大なるマンネリかな?」と自分でも感じています。
 駅前の須原屋書店で買ってきた『星の王子さまサン=テグジュペリ』(河出書房新社)を午後は居間のロッキングチェアに揺すられながら少々読みました。46ページからの稲垣直樹氏の小論が面白かったですね。稲垣氏は王子さまが巻いているマフラーが象徴的な存在だと指摘しているのです。毒ヘビを追い払ったあと、パイロットが王子のマフラーをほどくのは「死」の予兆だと断言しているのですね。そして26章でヘビに噛まれた王子が音もなく倒れる場面ではマフラーが描かれていないのだそうです。こう考えると王子のマフラーは「生」の象徴として描かれていると取れますね。稲垣直樹氏の小論の最後の一行もなかなか意味深なものでした。「教訓−『星の王子さま』にはご用心。決して不用意に読み始めてはいけません」とあるのですね。大変に面白い一文でした。