でも「捨てる神あれば、拾う神あり」でしょうか。

 西船橋駅から電車を乗り継いで飯山満(はさま)駅に移動しました。駅の改札を出てタクシーを探しました。幸い一台のタクシーが目の前に停まってくれたので目的地の「船橋芝山高校」を告げました。高校に着いて、先ずは事務室で来意を告げて、必要事項をメモに書き込みました。3階の進路指導室に通されて、熱田先生と面談しました。特に強調したのは越谷キャンパスの雰囲気に付いてです。学生と教職員の垣根が低く、コミュニケーションも密であることを強調しておきました。それから英文科の学生諸君で3週間のロンドン語学文化研修に参加した人々は、その後の学習のモチベーションが飛躍的に向上することも語っておきました。
 30分ほどの面談を済ませて、熱田先生に挨拶して船橋芝山高校を辞去しました。実はここからが大変なことになったのです。道を間違えてしまって、バスもタクシーも見つからないのですね。延々と住宅街を行ったり来たりする羽目になりました。15分も炎天下を歩いたところで、ふと見上げると何と先ほど辞去したばかりの芝山高校の建物が目の前に見えるじゃありませんか。ほとんど絶句してしまいました。でも「捨てる神あれば、拾う神あり」でしょうか。一台のタクシーが通り掛かってくれたのです。飯山満駅まで初乗りの710円でした。帰路の車中では外回りの仕事が何とか無事に終わったことに安心しました。藤堂志津子著『独女日記』(幻冬舎文庫)を読んで過ごしました。