私の子供の頃には「ちゃんばらごっこ」という遊びがありました。

takuzemi2013-08-29

 夏目漱石の『道草』の末尾で主人公の健三は「世の中に片付くなんてものは殆どありゃしない」と吐き出すように言います。この一言を夏目漱石の人生観の現れとして捉えても間違いではなさそうです。実はS君の復学届けの件で、昨夕S君の自宅に電話をしたのでした。S君本人は外出中で、電話口に出たのはS君のお母さんでした。復学届けを私の自宅に郵送してくれたら、署名・押印をしてS君に送り返すという方法を考えたのですね。そうしたら、今朝私のiPhoneを起動したら、S君からのメールが到着していました。担任の教員が復学を承知しているなら、すぐにでも復学届けを提出できると教育支援課の職員さんから言われたとのこと。すでに届けも提出済みの様子です。どうやら私がじたばた動きまわっていたことは無駄だったようです。まあ、こんなことも「良くあること」の一つでしょうか。
 私の子供の頃には「ちゃんばらごっこ」という遊びがありました。子供たちが広場に集まって、刀に見立てた棒切れを手に切り合いをするのですね。切られた方は大げさに「ううん!」などと絶叫して、ばったりと倒れたものでした。けれども時には切られた方が死なずに、切った方に逆襲することもありました。当たった棒切れが痛かったケースに良くこんな逆襲がありました。団塊の世代にはこんな幼年期の記憶がきっとあるはずです。けれども現代の子供たちに取っては恐らく失われてしまった遊びでしょうね。こんなことを考えていると、ふと遠い眼差しになってしまう私です。