亜美寮という空間は本当に不思議なものだと思います。

takuzemi2013-09-07

 年のせいか夜の間に2〜3回トイレに立つのが常です。その際に冷蔵庫を開けて、コップ一杯の冷水を飲み干す習慣です。愛飲しているのはCoca Colaの「森の水だより」ですね。純粋な水が五臓六腑を駆け巡るような気がします。『星の王子さま』にも出てくる美味しい水を飲んでいるのだなという実感が沸き上がってきます。
 先日までの猛暑は嘘のようです。今朝起きてみたらベランダの温度は25度しかありませんでした。そろそろ秋が来るのだなと感じています。起き抜けの時間にはA4の紙を横に置いて左半分に午前中の予定を、右半分に午後の予定を書き込みました。単調な毎日が続きますが、少しずつ前に向いて歩いていくしかありません。今日も午前中は論文の見直しと取り組みました。アラゴンのテクストからの抜き書きを作り、それを構造化して原稿を書こうと思っているのですが、原稿の部分がなかなか上手く行かずに四苦八苦しているのが現状です。
 重里徹也+三輪太郎共著『村上春樹で世界を読む』(祥伝社)を読了しました。三輪さんが「あとがき」で触れている『ノルウェイの森』に出てくる亜美寮という空間は本当に不思議なものだと思います。重里さんは村上春樹を「阿美寮に憑かれた作家」と呼んでいて、この本の中でも阿美寮が通奏低音のように変奏されています。『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』に付いての対談は急遽追加されたものらしく、鮮度の高さを感じさせる1章になっていました。二人の対談は絶えず日本の現実へと立ち返るもので好感が持てました。