羽根正博+羽根義章共著の『ゴッホのトラウマ』を読了しました。

takuzemi2013-09-11

 羽根正博+羽根義章共著の『ゴッホのトラウマ』(文芸社)を読了しました。非常に緻密な作品ですね。複雑なジグソーパズルを組み合わせていくような印象を受けました。フロイトの著作集やゴッホの書簡集からの引用が適格に嵌め込まれていて、物語の論理的整合性も完璧です。エピローグでは主人公の刑事・黒羽根四郎が『ゴッホのトラウマ』と題された推理小説自費出版するという運びになるという展開でした。いやあ、楽しい作品を読むことができて著者のお二人には感謝感激でした。
 武蔵浦和発10時50分の武蔵野線で移動を開始しました。車中では森岡正博+寺田にゃんこふ共著『まんが 哲学入門』(講談社現代新書)を再読しました。この本は再読に値する深い知恵を内包した作品だと感じています。何度も繰り返して読んでいるのに、ストンと落ちる感じがしないのです。「どうして時間は過ぎていくの?」、「<ある>ってどういうこと?」、「どうして人は死ぬの?」「<私>って何?」などの疑問が重いこてであることが、その理由でしょう。
 研究室に着いたら草林舎の営業部長のIさんに捕まってしまいました。出入りの本の販売業者さんです。『明治時代史大辞典』や高山宏さんの『レンブラントの目』など3〜4点を買い取ることになってしまいました。Iさんが帰ってから準備室に移動して秋学期の時間割を確認しておきました。1限からのフランス語の授業が火曜日と金曜日にあるので早起きを心掛けなければなりません。