港千尋氏の「断片化と全体」と題された評論を素材に輪読しました。

 昼休みにはとんきん亭の箱弁当を食べました。弁当を食べていたら一人の女子学生が多文化理解コースの課題のレポートを持って来ました。日文科のIさんのレポートのタイトルは「美少女戦士セーラームーンはなぜ男女問わず幅広い年齢層に知られ人気を博したのか」という大変長いものです。中文科のS君の『星の王子さま』に付いてのレポートも読んでおきました。Iさんはバラエティーに富む文体で書いてくれましたが、S君の方はかなり倫理的に『星の王子さま』を読み込んでくれたようです。
 高階秀爾氏監修・遠山公一著『西洋絵画の歴史1 ルネサンスの驚愕』(小学館101ビジュアル新書)をスキミングで読了しました。中には宗教画の図版が数多く収められていて何だか異教徒である私には息苦しく感じられるような気がしました。専用の絵画の伝統を理解するためには、まだまだ勉強が足りないものだと痛感させられました。
 5限のゼミでは港千尋氏の「断片化と全体」と題された評論を素材に輪読しました。「全体」なき「断片」をどう乗り越えるべきなのかということが、この評論の主題なのでしょう。このテクストは初めてだったので、ゼミ生の諸君も慣れていなくて読みにくかったのかも知れません。最後にロートレックの絵画を紹介するDVDを30分ほど観ておきました。ロートレックの食通振りが面白く語られていて面白いDVDでした。