最後の30分ほどはルーベンスの絵画を紹介するDVDを観ました。

takuzemi2013-11-16

 昨日の5限の3年生のゼミでは『星の王子さまを学ぶ人のために』を読了して、数回前から評論のテキストを輪読しています。今日は吉見俊哉先生の「ディズニーランド」と題されたテキストを読んでみることにしました。19世紀型の遊園地には塔やパノラマ、気球、観覧車などといった俯瞰する装置が娯楽の中心的な要素であったと吉見氏は指摘しています。ところがディズニーランドにはこうした俯瞰する視点が全く見られないと言うのですね。観客はむしろ内閉的な空間を回遊し演じ分けることへの欲望に取りつかれているのだと指摘しています。なかなか面白い文章でした。
 最後の30分ほどはルーベンスの絵画を紹介するDVDを観ました。教会のルーベンスの「キリスト降架図」に憧れていた『フランダースの犬』の主人公ネロと愛犬のパトラッシュがクリスマスの夜に連れ立って神に召されていくという運命が悲痛なものに感じられました。また今回のゼミでは脚を怪我して長期の入院をしていた3年ゼミ生のK君も久し振りに顔を出してくれました。まだ入院が続いているのだそうで身体を大事にするようにとアドバイスをしておきました。最後にゼミ生の諸君に近況を書いてもらって提出してもらいました。目の前に立ちはだかる「不確定要素」としての就職活動がゼミ生諸君を不安に陥れているようです。