木曜日の「ヨーロッパの文学」のハンドアウトを作っておきました。

takuzemi2013-12-10

*「しつもんドラえもん」と宮部みゆきさんの「荒神」は毎日欠かせません。
 朝は6時過ぎに起床しました。早めに地下の貯蔵室までごみを捨てに行き、ホールで新聞を取って自室に帰りました。家人の淹れてくれた珈琲を頂きながら新聞にゆっくりと目を通しました。「しつもんドラえもん」と宮部みゆきさんの「荒神」は毎日欠かせません。1限からの授業が入っているので、7時42分武蔵浦和海浜幕張行きの武蔵野線に乗りました。南浦和で空席を確保することができたので、ドミニック・ローホーさんの『人生で大切なことは雨が教えてくれた』(幻冬舎)を少しだけ読み直すことができました。ローホーサンの本はこのところ私の書斎に「積ん読」になっていて、久し振りに読むと大切な言葉がお腹に沁み渡るような気がします。
 1限のフランス語では「小さなコント−読解からコミュニケーションへ−」の第3章を読みました。リセの生徒のアントワーヌが歴史の口述試験を受けるというエピソードです。アントワーヌは歴史の教師の「アメリカ合衆国の初代大統領は誰か?」という質問に「クリストファー・コロンブスです」と答えてしまうのですね。これでは試験に合格する訳はありません。モデル3はQui(誰?)という疑問詞の使い方、疑問文の3つの作り方、疑問形容詞のquelの使い方などが出てきました。練習問題は私の方で板書しながら解答しておきました。セザンヌの絵画を紹介するDVDを30分ほど観たのですが、その間にも学生諸君から質問が2回ほどありました。いずれもフランス語を良く理解していなければ、疑問自体が思い付かないような質問で、教師としては大変に嬉しく感じた次第です。

*木曜日の「ヨーロッパの文学」のハンドアウトを作っておきました。
 研究室でとんきん亭の箱弁当を食べながら、4限の4年生のゼミで輪読するテクストを読んでおきました。外山滋比古氏の『思考の生理学』(ちくま文庫)に収められた「寝させる」と「カクテル」の2つの評論です。「寝させる」の方では「「三上」という語がある。その昔、中国に欧陽修という人が、文章を作るときに、すぐれた考えがよく浮かぶ三つの場所として、馬上、枕上、厠上をあげた。これが三上である」(同書37ぺーじ)と言うのですね。次の「カクテル」では著者は独創性のない論文を「カクテルもどき」と呼んで批判しています。「これまで、わが国の人文系の学問において、いかに、このカクテルもどきが多かったことか。ある口の悪い人は、脚注からさきに論文ができて行く、と言った。混合する酒を仕入れてくることが先決」と言うのですね。自分の書いた論文を反省するといささか耳が痛いような気がしてきます。
 昼休みには準備室のコピー機を借りて木曜日の「ヨーロッパの文学」のハンドアウトを作っておきました。今週は詩人のボードレールに付いて語る予定です。年内の残り3週はボードレールランボーロートレアモンという順番でフランス詩人シリーズを語るつもりです。ランボーに付いては毎週金曜日の2限に研究室で相棒のFさんと90分間の「ランボー読書会」を開催しているのですが、この詩人に付いては語りにくいと感じています。『地獄の季節』の冒頭の部分などは暗記しているのですが、詩人ランボーを語ろうとすると、なかなか上手に語れないのですね。レオナルド・ディカプリオランボーを演じる『太陽と月に背いて』を学生諸君に観てもらうのも一方かと思うのですが、何だかイージーゴーイングな感じがしてたまりません。