午前中は伊藤氏貴著『Like a KIRIGIRISU』の残りの部分を読みました。

takuzemi2013-12-25

 朝は5時過ぎにけたたましい消防自動車のサイレンの音で目が醒めてしまいました。ベランダから見下ろしてみると、調度ロッテの工場の辺りに蒸気が立ち上っているようです。家人も起きてきたので、二人でベランダから火事場を見下ろして過ごしました。すっかり目が醒めてしまったので、地下の貯蔵室までごみを捨てに行って、ホールで早めに新聞を取って自宅に戻りました。新聞をじっくりと読むことで火事の不安から回復することができたようです。
 大学時代の友人たちとメールの連句を再開しました。発句は私の句です。「湯の里に下駄の音聴く秋の暮れ」というもので、先日城崎温泉に2泊3日で泊まった体験の写生句となっています。今回は宗匠の南船兄から「月の座を読め」というリクエストが来ているので「家々の屋根に降り注ぐおぼろ月」と付けておきました。前句に「騎馬戦」の一句が出てくるので、家々の大きな屋根の下に子供たちが大の字になって眠っているという光景をイメージしてみました。
 午前中は伊藤氏貴著『Like a KIRIGIRISU』の残りの部分を読みました。そうか、伊藤氏は中高とも麻布の出身だったのですね。道理で麻布出身の有名人たちが何人もインタヴューに出てくるものだと思いました。アリとキリギリスの対比に関しては著者はどちらかの二択ではなくアリでもキリギリスでも自分の物語を作れる方を選ぶべきだと結論付けます。「主人公とは、二つの世界を跨ぐ者である」とか「主人公とは成長する生き物だ」(p.83)という言葉に大いなる同感を感じました。また著者は明治大学文学部の準教授でゼミの様子なども生き生きと描かれていて好感が持てました。