今日の一枚はピーテル・ブリューゲルの「鳥罠のある冬景色」です。

梶尾真治氏が原作を書き鶴田健治氏が作画を担当するというエマノンのシリーズは私の愛読書になってしまいました。徳間文庫の一冊として発行された『おもいでエマノン』はコミック版の『おもいでエマノン』とほとんど同一内容です。コミック版の2冊目の『さすらいエマノン』では双子の兄の荏口拓麻が現れます。児童施設「愛童園」に預けられた拓麻はそこから無言のまま逃げ帰ったエマノンを恨んでいて、彼女に「TAKUMA」とイニシャルのライターを託して、無言のまま立ち去ることになります。エマノンのシリーズはコミック版に関しては何度も繰り返して読み返しました。読むうちにエマノンの世界の地図のようなものが出来上がり、そばかすがあり、ヘビースモーカーでヒッピーのようなエマノンのイメージは鮮明になるのですが、エマノンの謎は未だに解明できたとは言えません。夏目漱石の『三四郎』を読むと三四郎や美禰子に対して読めば読むほどリアリティーを感じるのですが、三四郎や美禰子の行動原理の謎はどこまで行っても明確にならないことと同じなのかも知れません。しばらくは私に取ってエマノンのシリーズを追い掛ける作業が続きそうです。2014年1月8日には『さすらいエマノン』刊行予定、2014年2月7日には『まろうどエマノン』刊行予定です。これらのデータは能率手帳改め「NOLTY」に書き込んで管理しています。最寄りの本屋さんで入手できなかった場合はAmazon.co.jpで入手しても良いと考えているぐらいです。徳間文庫の腰巻きから引用しておきましょう。「地球に生命が誕生して三十億年 総ての記憶を持ち続ける美少女 何のため、彼女は果てしなき旅を続けるのか?」まだエマノンの謎は続きそうですね。今日の一枚はピーテル・ブリューゲルの「鳥罠のある冬景色」です。私が先日、国立西洋美術館の常設展で撮ってきた一枚です。