「イエスがオリーブの庭で拷問を受けている間に、神は空の上で釘の音に笑っていた」

 2限はFさんとの「ランボー読書会」を楽しみました。今日もランボー研究家のブリュネルの拡大コピーを音読しながら1行ずつ訳していきました。「イエスがオリーブの庭で拷問を受けている間に、神は空の上で釘の音に笑っていた」という一文があって、二人して大笑いしてしまいました。「釘の音」とはイエスを十字架に打ちつける釘を指すものではないでしょうか。神は世界という細かいことには無関心だというメッセージが感じられました。とんきん亭の箱弁当を食べて昼飯にしました。食事が済んでから残された4点の卒論を読みました。Oさんは「ディズニーが愛される理由」というタイトルです。ディズニーランドにはストーリー性があること、細部へのこだわりがあること、現実から遮断された空間があることなどを列挙して説得力のある論文に仕上がりました。続くN君は「怪物や妖怪はなぜ生まれたか」というタイトルで、幅広く資料を集めてバランスの良い論文に仕上がりました。S君は「欧州のサッカー文化から見る欧州サッカーの強さ」という題名で文献を良く読み込んだ作品でした。サッカーの歴史を詳しく論じて、目次も参考文献もしっかりしていました。最後のMさんは「Baseball×野球」というタイトルで野球の歴史から語り始め、黒人が白人たちのリーグの中で疎まれたという人種差別に付いても言及していました。参考文献もしっかりしていて良い論文に仕上がりました。全員の卒論を読んでみて感じたのは読者を面白がらせる論文が良い論文だと言うことでしょうか。S君の「ポストモダンのその先から学ぶ」やSさんの「シュルレアリスム〜画家たちの想い〜」がそれに当たります。