週末は書斎に閉じ篭もって懐かしいLPを聴きました。

takuzemi2014-03-02

 週末は書斎に閉じ篭もって懐かしいLPを聴きました。先ず初めは『星の王子さま』を楽しみました。パイロット役が夭折した美男俳優のジェラール・フィリップが演じています。一方、星の王子さまの声を担当しているのは子役のジョルジュ・プージュリーです。続いて聴いたのはロートレアモン伯爵の『マルドロールの歌』です。確か栗田勇さんの訳文では「老いたるわだつみよ」と海に呼び掛ける設定だったのですが、新訳の石井洋次郎氏の訳文では「年ふる大洋よ」となっていて、私が年配なためでしょうか何だか拍子抜けしてしまいます。続いて聴いたのはイザベル・オーブレが歌う『アラゴンの愛』です。このアルバムには私の大好きな「廃墟に叫ぶ歌」や「幸せな恋はない」が入っていて大いに楽しめました。数日前のことです朝日新聞太田紫織さんの『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』(角川文庫)の広告が大々的に出ていました。「すわ! 新刊が出たのだ!」と思い、さっそく駅前の須原屋書店で買い求めて自宅に戻りました。新刊だと思い込んでずっと夢中になって読み進めてきたのですが、199ページまで読み進めてみたら「今夜ね、うちのサロンで降霊会をやるの」「降霊会?」という会話の部分で強烈な既視感が私を襲ったのですね。案の定書斎に大切に置いてある第一巻と突き合わせると九条櫻子さんと館脇正太郎君の表紙のイラストが全く同じものでした。新刊だと思い込んで間違えて二冊も買ってしまったのですね。四月になったら一冊はゼミ生の諸君の中の誰かにでも上げようと思っているところです。