月曜日と木曜日に休肝日を設けてから、かれこれ1カ月になります。

 月曜日と木曜日に休肝日を設けてから、かれこれ1カ月になります。決して私の意思力が強いわけではありません。単なる習慣に過ぎないのですね。慣れてしまえば全く痛痒を感じることはありません。あの大酒飲みだった種田山頭火が晩年に入って「酒よりも水の方が好きになった」という意味のことを言っているのと同じことですね。
 夢枕漠さんの対談集『人間って何ですか?』(集英社新書)を読了しました。脳研究者の池谷裕二さん、宇宙物理学者の佐藤勝彦さんを始め8名の著名人たちとの対話です。結局、「人間とは何か?」という問いに対して、結論は「分からないまま」に放置されてしまうのですね。まあ、これで良い結論なのでしょう。「人間とは何か」が分かってしまったら、生きる意欲も磨り減ってしまいそうな気がするからです。
 たくきよしみつさんの『デジタル・ワビサビのすすめ』(講談社現代新書)を駅前の須原屋書店で買ってきました。たくきさんは私が一番信頼している作家です。『ワードを捨てて、エディターを使おう』(SCC)を初めて読んだ時は心の中で「快哉」を叫んだものでした。汎用性が完璧でないワードや一太郎などのワープロソフトを捨てて、汎用性と互換性に優れたエディターを使おうとの勧めは妙に説得力が有ったのを覚えています。たくきさんは福島県川内村原発事故を被災しています。その体験から『裸のフクシマ』(講談社)、そして『3・11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書)を書いたのです。私の本棚にも愛読書として愛蔵されていることは言うまでもありません。