「弓手弓手と進むべし」という暗号を確かに覚えていたからです。

takuzemi2014-04-27

 一昨日は2限の「ランボー読書会」と5限の3年ゼミとの間に長い時間待ちの時間があります。その時間を利用して漱石研究の特集にざっと目を通しました。そのうちに学術書にも飽きてしまったので、読みさしの『怪奇四十面相』を読んでみました。怪人二十面相のシリーズは子供の頃に読んだので、筋をあら方忘れてしまっているのです。けれども、『怪奇四十面相』は違いましたね。「弓手弓手と進むべし」という暗号を確かに覚えていたからです。
 昨日の午後は早めの昼食を済ませて、午後12時21分の快速新木場行きに乗りました。赤羽で快速磯子行きに乗り換えて上野に向かいました。東京芸術大学美術館で開催されている「法隆寺−−祈りとかたち」展を観るためです。一千五百円でチケットを求めて会場に入ると、早速展示室一で「聖得太子像(摂政像)」が何とも麗しいお顔で鎮座しています。「定胤和上像」も温厚なお顔で良かったですね。多至波奈大郎女御影(たちばなのおおいらつめのみえい)は聖徳太子の逝去で悲しみにくれるお后の姿を描いたと言うことで悲しみの中にある種の凛々しさが感じられました。「毘沙門天立像」は一メートルほどの高さで仏法を守護する仏様だということです。荒々しいお顔に意志の強さを感じ取れました。また、隣の吉祥天立像は人々に福徳を授ける女尊だそうで、その優しい微笑みに感銘を受けました。一方、三階休憩テラスでは法隆寺の歴史を語るビデオが放映されていてなかなか分かりやすくて助かりました。例えば明治時代に「廃仏毀釈」が行われて法隆寺に取っては大変な困難な時代が訪れたことが分かりやすく説明されていました。会場を出てミュージアムショップに立ち寄りました。残念ながらカタログは大変高額なので、何も買わずに帰ったことでした。