姜尚中先生の「東京の女(ひと)」と題されたビデオを観ました。

 12時半には「文学」のハンドアウトと出席調査票、そしてB6カードを13101大教室に設置しに行きました。いったん教育支援課に戻って13101教室のコンソールの鍵を借りて、再び研究室に戻りました。時間を見計らって13101教室に戻ると調度3限開始のチャイムが鳴ったところでした。ハンドアウトに沿って講義を開始したのですが、どうしても語っておかねばならないキーワードが有って、板書をしようとしたら移動式の黒板がひっくり返って、私の頭をしたたかぶつけてしまいました。受講生の諸君が大笑いしたことは言うまでもありません。50分ほど喋ってから姜尚中先生の「東京の女(ひと)」と題された『三四郎』を語るビデオを観ました。残り時間でビデオの感想を書いてもらい授業をお仕舞いにしました。
 午後は上野の国立西洋美術館で開催されている「ジャック・カロ リアリズムと奇想の劇場」展と「非日常からの呼び声 平野啓一郎が選ぶ西洋美術の名品」展を観ました。驚いたのは観客が疎らと言っても良いほどに少なかったことです。おかげでジャック・カロの細かい版画を間近に観ることができました。虫眼鏡を用意してカロの細密な表現を拡大して観ている女性もいて印象的でした。平野啓一郎氏のコーナーに移動すると「幻視」、「妄想」、「死」、「エロティシズム」などのキーワードで絵画を切り取っているのですね。デューラーの「メランコリア1」は私の「ヨーロッパの文学」にも出てくるもので親しみを感じました。ゴヤの「妄」シリーズの中の「飛翔法」も懐かしさを感じたものでした。