「マルク・シャガール 版画の奇跡 無限大の色彩」展を観るためです。

 午後は目黒区美術館を訪問しました。「マルク・シャガール 版画の奇跡 無限大の色彩」展を観るためです。2階に上がると展示会場が有りました。観客は20人もいないぐらいで、ゆっくりと観られたのが良かったですね。先ずはサーカスの版画です。19世紀のフランスではドガやスーラがサーカスの絵を描いたとされています。シャガールとサーカスも重要なモチーフらしく繰り返し同様の版画を作成しているようです。シャガールの言葉を引用しましょう。「私にとってサーカスはこの世界のように過ぎ去り、溶けゆく魔法の光景である。」と言うのです。また「道化師や女曲馬師や曲芸師が、私の夢の世界に住み着いている。」とも記しています。「ダフニスとクロエ」連作42点を観ました。「木魂(エコー)」と題された版画は深い青色の湖に2組のカップルが身体を重ねて横たわっているものでカップルたちはニルバーナの状態にあるような印象でした。白黒の版画に「言葉と色彩を見つけることができたらいいのだけれど。鍵を見つけることができたらいいのだけれど。」と書いてありました。「牧場の春」は赤い色の色彩の氾濫で男女のカップルの顔と緑色の牛が描かれていました。最後に観た版画は白黒の絵で「Mon cirque se joue dans le ciel.」と書いてありました。「私のサーカスは空の中で演じられる。」とでも訳すのでしょうか。シャガールの版画と楽しく遊ぶことができた一日でした。ゆっくりと90分程もシャガールの版画を楽しんで美術館を後にしました。