3限の演劇論ではシェークスピアの四大悲劇に付いて語りました。

 3限の演劇論ではシェークスピアの四大悲劇に付いて語りました。『ハムレット』『オセロー』『リア王』『マクベス』の四つです。先ず最初にハンドアウトに沿ってチャンドラ・ポートレートと呼ばれるシェークスピアの想像上の肖像画に付いて語りました。見る人を不安にさせる奇妙な表情を浮かべています。鼻が大きいことなどから見ると、この肖像画ユダヤ人であることは明らかです。ユダヤ人は西欧社会の中で異端の存在として排除されていたので、アウトサイダーの視点から世間を見ることもできたのではないでしょうか。シェークスピアの視点にもそんな傾向が有ることを語っておきました。また「世界劇場という舞台」に付いても語りました。天国と地獄に挟まれた舞台が人間が生きる場所だと強調しておきました。ロンドンのテイト・ギャラリーで見てきたミレーの「オフィーリア」に付いても語りました。大勢の小学生諸君を前にして学芸員が熱心に説明しているのを羨ましく思ったものでした。日本にはそういった習慣が無いのを残念に思ったことでした。最後に少々「ハムレット」のDVDを観て無事に授業を終えました。
 4限の4年生のゼミでは斉藤美奈子さんの「アニメのヒロイン像」を読みました。斉藤さんはキャッチフレーズを持ってくるのが上手ですね。「男の子の国は女の子の国に平和な日常性を、女の子は男の子の国の社会性を見習った方がいい」(p.37)などという部分です。また、「クインビー症候群」とか「バタフライ症候群」などのキーワードを駆使してアニメの世界を解読していく分析力は見事なものです。残り時間で「プルシャンブルー」のDVDを観てゼミを終えました。