蜷川幸雄演出・多部未華子主演の「わたしを離さないで」を観て来ました。

 与野本町彩の国さいたま芸術劇場蜷川幸雄演出・多部未華子主演の「わたしを離さないで」を観て来ました。ストーリーは私に取ってはなかなか難解だったのですが、主演の多部未華子さんの長時間に及ぶ出ずっぱりの演技に感動しました。ネットで調べたところ「ヘルシャーム」と呼ばれる隔離された寄宿学校を舞台に、徹底した管理の元で特別な存在として暮らす3人の男女の謎が明らかになっていく。・・・と言うストーリーだそうです。何しろ4時間近くも続く舞台ですから主演の多部未華子さんが最後まで喉を痛めずに熱演してくれたのが有り難かったですね。今日は双眼鏡も持って行ったので、多部さんの顔をアップで見て楽しむことも出来ました。休み時間には舞台の公式プログラムを買ったり、A4のファイルを買ったり、アイスコーヒーを飲んだりして楽しみました。公式プログラムから私の気に入った数行を書き記してみましょう。「日々は過ぎ、時は戻らない。誰も運命の歯車を止めることはできない。けれど、追憶の世界でひととき、心安らがせる自由を誰が奪えるだろう。」と言うのです。なかなか良いでしょう。ラストシーンが終わるとカーテンコールが4回も有り、最後に本作を演出した蜷川幸雄さんが元気な姿を見せてくれました。カーテンコールの時には1階前方の席の観客が総立ちになって拍手をしていたのが印象的でした。私も手が痛くなるほど、拍手で舞台に立った人々に声援を送ったことでした。与野本町の駅前には色とりどりのバラの花が栽培されていて目を楽しませてくれました。「わたしを離さないで」の余韻を楽しみながら家路を辿りました。