映画版の『わたしを離さないで』を注文して、品物が着くのが待ち遠しい私です。

takuzemi2014-05-22

 昨日は武蔵浦和に帰り着いてから駅前の須原屋書店に寄ってカズオ・イシグロの『遠い山なみの光』(早川書房)を買っておきました。同じ著者の『わたしを離さないで』も2回も再読したぐらいで、すっかりカズオ・イシグロのファンになってしまいました。アマゾンで映画版の『わたしを離さないで』を注文して、品物が着くのが待ち遠しい私です。午前中は『森見登美彦の京都ぐるぐる案内』(新潮社)を再読しました。全共闘が学内をバリケード封鎖していた頃を思い出しました。京都の中心街から遠く離れた私の下宿にも夜明けに流す由紀さおりさんの『夜明けのスキャット』がくっきりと聴こえてくるのですね。私の部屋に酒を飲みに来て、酩酊すると二階の私の部屋から放尿する愚劣君もいました。彼の渾名は彼が「人生は愚劣だ」口癖のように言っていたことから、本人も「愚劣」君と呼ばれるようになったのでした。また彼は山岳部に所属していて、「一ヶ月ぶりに歯を磨くと爽快だなあ!」と言ったものです。また彼が行き付けの飲み屋では加藤登紀子さんが歌った「知床旅情」の歌を日本で最も早く歌ったのではないかと考えています。愚劣君は浜松のピアノ工場でしばらく働いた後、地元のバス会社に再就職して、ユーターン人生を送っています。数年前に懐かしさが高じて彼に電話を掛けたことを記憶しています。元気な声で淡々と懐かしさを確認する彼に私たちの友情は消えていなかったと安心したことを覚えています。青春時代の一時期に山男として過ごしたことを大切にしてもらいたいと思っています。