『ブランシュまたは忘却』に付いて90分ほど自由に語らせていただいたものでした。

takuzemi2014-05-23

 奇妙な夢を見るものです。小さな子供のままの弟と家人の私の3人が充電式の玩具の電気自動車に乗ってどこかのアニメイトを訪れるという夢なのです。弟は宮崎駿監督の映画に出てくる少女たちが大好きで上手に模写するのですね。私も感心するほどの出来上がりで、若いころは5〜6冊のスケッチブックを持っていたと記憶しています。ところで訪れたアニメイトには早稲田大学大学院でお世話になったI先生がいらっしゃったのには仰天したものです。I先生は何やらフィギュアを愛でているらしく何となく怪しい雰囲気です。I先生は私に取っては「学恩」を感じさせる一番の存在で、ある時ルイ・アラゴンの『ブランシュまたは忘却』に付いて90分ほど自由に語らせていただいたものでした。それが私の研究者としての方向性を決定してくれたのだと今でも思っています。その後で神楽坂に有るマッキントッシュのジャンク・ショップに出掛けるというストーリーで、私は一台のウィンドウズ・マシンに注目したのですが、それがマックではないと言う理由で断念したのでした。弟が若い頃はマックの良さを教えてくれ、友人が所有している名機SE30なども貸していれたものでした。神楽坂にマックのジャンク・ショップが有ったという記憶は私には無く、多分秋葉原をうろついて、ジャンク・ショップを巡り歩いた記憶が残存していたのでしょう。早稲田でお世話になったI先生は昨年の夏に亡くなったのですが、先生のご著書やお作りになったアラゴンの年表は私の論文に度々引用させて頂いたこともありました。こんな奇妙な夢を見ることで、I先生の「学恩」に対して恩返しが出来たのかも知れないと思っているところです。