今日はサントリー美術館で「徒然草 美術で楽しむ古典文学」展を訪問するのです。

 午後は昼食を済ませて、12時21分の快速新木場行きに乗りました。車中では幸い座席を確保できたので少年探偵団シリーズの一冊、江戸川乱歩著『黄金豹』(ポプラ社)を読んで楽しみました。新宿の改札口を出て都営大江戸線に乗って六本木で下車しました。8番出口から出るとサントリー美術館もすぐ近くです。東京ミッドタウン・ガレリア3階の美術館にチケットを買って入場しました。今日はサントリー美術館で「徒然草 美術で楽しむ古典文学」展を訪問するのです。「徒然草」と言えば無常観の文学と捉えられそうですが、むしろ兼好は、現世をいかに生きるべきか、いかに楽しむべきかを探求した現実主義の人だったそうです。病に臥した法然は、床から起き上がり、念仏を唱え始めた。この法然の行動は屏風絵にも有り、深い宗教性が感じられたものでした。滑稽な屏風絵も有って笑いを誘われました。酔った仁和寺の僧が鼎を被ったところ、抜けなくなってしまい、力任せに引っ張ると耳や鼻がもげてしまったとのこと。木火土金水の中国の陰陽五行説徒然草に反映されているとのこと。遠い歴史の流れに思いを馳せたものでした。日吉山王祭礼図屏風という大きな屏風絵が有って無数の人々が細密に描き込まれていました。俯瞰図で見通しが良いので、遠くまで全景が観られて気分が良くなりました。「一の谷合戦図屏風」は熊川直実と平敦盛が対峙する場面を大胆に描いたもので、両者の凛々しい姿がひときわ際立って感動したものでした。徒然草は日本独自のモラリストの文学だという結論を得てサントリー美術館を後にしました。帰路も順調で新宿駅では14時45分の快速川越行きに飛び乗ることができました。15時10分には武蔵浦和に帰ることができました。