帰路は浦和の須原屋本店で開催されている「藤田嗣治版画展」を楽しみました。

 10時52分の東京行きで移動を開始しました。車中では座席を確保できたので梶尾真治著『さすらいエマノン』(徳間文庫)を読みました。リリシズムが溢れる名作です。昨日は『おもいでエマノン』を会議の待ち時間に読了してしまったので、『さすらいエマノン』を用意してきた訳なのですね。旭屋書店を覗いてから新越谷の小諸蕎麦で天麩羅蕎麦を食べました。「ランボー読書会」の相棒のFさんは6月21日に早稲田大学で開催される「イギリス・ロマン派講座」で司会を担当するとのことで、明日はそのために残念ながら「ランボー読書会」は中止になりました。
 文学のハンドアウトと履修者名簿をセットするために13101教室に移動しました。今日の文学は伊豆杉彦氏の「『行人』論の前提」(桜楓社)からの抜き書きを利用したハンドアウトを使いました。伊豆さんの主張はとても簡単です。一郎を中心とした読解を脱構築ずべきだと言うのです。これまでの『行人』論は一郎を中心に展開され、二郎とお直は捨てて返り見られなかったと言うのです。二郎とお直に視点を移動させると二人の間に細やかな愛情が有ったことが分る筈だと言うのです。余り時間でねじめ正一さんと谷川俊太郎さんの「詩のボクシング」のビデオを観ました。
 帰路は浦和の須原屋本店で開催されている「藤田嗣治版画展」を楽しみました。ラウル・デュフィの「天使のコンサート」、「ピンクのアネモネのある花束」、「モネソスの私たちの家」、そして片岡球子コントラストが際立つ「富士」などを楽しんで帰路に着きました。