今日は「メトロポリタン美術館展 女王と女神」展を観賞するのです。

 午後は12時41分の新木場行きに乗って移動を開始しました。車中では中野京子さんの『名画で読み解くブルボン王朝 12の物語』(朝日新書)を読みました。名画を楽しみながらヨーロッパの歴史を学べるのも大変な楽しみです。上野駅に着いて公園口改札から東京都美術館に真っ直ぐ足を運びました。今日は「メトロポリタン美術館展 女王と女神」展を観賞するのです。チケット代は1400円だと思い込んでいた私ですが、シニア割引で1000円で入ることができました。会場に入ると最初に目に入ってくるのがハトシェプストの立像です。男性に寄る継承が常とされていたファラオの地位を少なくとも6人の女性が担ったと言うことです。その中で唯一成功したと言われる女性ファラオが冒頭で見たパトシェプストなのです。内政を強化し、近隣諸国との交易を積極的に押し進めたと言われているそうです。「パトシェプスト像」はアルカイックな微笑を浮かべ目を大きく見開いています。神秘的な面持ちに魅せられてしまいました。「牛の女神像の頭部」は牛の姿を借りて愛と美の女神ハトホルを象徴しているとのことです。原初の海から生まれ太陽に息吹を与えたと言われるそうで、ハトホルは生命の象徴のような存在だったのでしょう。「女神あるいは王妃 裏面には王を描いた石版」と言う奇妙な石像が有りました。騙し絵の一種なのでしょうか。裏面には上下逆様の王の図像が描かれていて、王の倒立像がハンサムだったので驚いたものでした。「弧状ハープ」は12本の弦と調弦用の輪がついたアーチ型のハープで、当時の音で再現した音が流れていて、遠い時の流れに思いを馳せたことでした。