ほどなく朝倉彫塑館に着きました。アトリエに入ると最初に眼に飛び込んでくるのが「墓守」です。

 昼食を済ませて新木場行きに乗りました。10分程で赤羽に着き快速磯子行きに乗りました。車中では池井戸潤著『銀翼のイカロス』(ダイヤモンド社)を読みました。スリリングな展開を押し進める作品で結末が楽しみな作品だと思いました。西日暮里で下車して道灌山を登って高台に出ました。祖父が通っていた「太平洋美術研究所」が目の前に見えてきました。若くして亡くなった祖父の無念の念に思いを馳せたものでした。この辺りはお寺が密集しています。最初に諏訪神社を訪問しました。雪見寺として名を知られる浄光寺に立ち寄って江戸六地蔵を詣でました。急な坂を下る自転車で降りる男性を見掛けました。ほどなく朝倉彫塑館に着きました。アトリエに入ると最初に眼に飛び込んでくるのが「墓守」です。何が嬉しいのか奇妙な笑みを浮かべています。何となく人を不安にさせる作品だと思いました。「三相」は背中合わせに立った若い娘が三人いる構図でまだ固い印象を受けました。大隈重信像は言わずと知れた早稲田大学にもある立像で私も良く見た作品です。「素心の間」を訪れました。英訳がNatural mind roomと有って、そこはかとないユーモアを感じました。屋上庭園に上がってみると、晴天の空の下に東京スカイツリーが見渡せました。入道雲が沸き上がっていて、今は盛夏なのだと思いました。「欄の間」に入ると様々な姿態の猫たちが描かれていました。朝倉文雄が猫たちに取り囲まれている写真が有り、猫好きの朝倉さんの好みを感じたものでした。谷中霊園に行ってみました。「捨て猫厳禁」の張り紙が有り「谷中霊園に捨てられた猫は、カラスに襲われ、死んでしまいます。」と書かれてあり、カラスの獰猛さに思いを馳せたことでした。