学生時代には一人旅が好きでした。目的地も決めずに、ふらふらと出掛けてしまうのです。

takuzemi2014-09-07

 学生時代には一人旅が好きでした。目的地も決めずに、ふらふらと出掛けてしまうのです。その日はどういう訳か神戸に向かったのです。六甲山の麓の喫茶店に立ち寄って珈琲を注文したのです。そうしたら壁に綺麗な板が掲げてあって「Le ciel est pour ceux qui y pensent.」と書いてあったのです。この時ばかりはフランス語が少しばかり分かることを有り難く思いました。訳してみると「空(天国の方が良いかも知れません。)はそのことを考える人のために在る。」とでも訳せましょうか。無神論者には関係ないことだと言うメッセージが読み取れたことでした。
 旅と言えば父母教の長野支部総会に出席することになりました。会合が開かれる予定のホテル信濃路に前泊する予定ですから、長野県信濃美術館や東山魁夷館を訪れることもできそうです。善光寺などを訪問して楽しめると思っているところです。
 今朝は早めに秋学期の「ヨーロッパの文学」のハンドアウトをプリントアウトしておきました。対話型の授業を実践するつもりです。サンテグジュペリの『星の王子さま』やスタンダールの『赤と黒』などを読んだことが有るか、あるいは読んでいなくても名前だけは知っているかを学生諸君に挙手してもらって確認しようと思っているのです。フランスの社会は「言葉にする」ことに重点を置く社会だと言うことも説明するつもりです。例えば熱中していた会話が突然途切れて白けた気分になると「天使のお通りだ」と言ったりすることです。またフランス語の音が綺麗に感じられるのは圧倒的に開音節が多いことも説明したいと思っているところです。時間が余ったら用意してある「『星の王子さま』を巡る考察」を利用して学生諸君にお話しする予定です。