「ボンジュール! フランスの絵本たち」を見られるのも9月7日限りなのです。

takuzemi2014-09-08

 昨日のことです。朝から細かな霧雨が降っています。それでもうらわ美術館に出掛けました。「ボンジュール! フランスの絵本たち」を見られるのも9月7日限りなのです。特に大好きなベアトリス・アッピアの作品は慈しむように観賞しました。うらわ美術館に上がるエレベーターの前には本日最終日の掲示が大きな文字で書かれていました。普段は余り興味がないナタリー・パランの「こんにちは、こんばんは」も懐かしい感じがします。エレーヌ・ゲルティックの「楽しい日」の連作も念入りに観賞しました。孔雀や兎、馬などの動物が克明に描かれていて好感が持てました。ルドルフ・ヤルーシェクのユーモラスな「ハチの王国」に出てくる大きな目玉のハチたちが明日からお目に掛かれなくなると思うと淋しくなってしまいます。会期と言うものは美術ファンに取って一番の盲点だと思ったものでした。ベアトリス・アッピアの「水のしずく」と「ひなぎくのおはなし」の連作は私が最も好きな作品です。何度も私のブログで紹介してきましたが、これで最後となるのは本当に悲しいですね。「ひなぎくのおはなし」は上手く手に入れてあるので繰り返して見られると思うと安堵感を感じます。ベアトリス・アッピアの「ひなぎくのおはなし」の連作は雪が降り積もった一軒家の風景で終わるのですね。悲しい終わり方だと思いました。帰路には須原屋本店に立ち寄ったら、ドミニック・ローホーさんの『「限りなく少なく」豊かに生きる』(講談社)が十冊も平積みにされていました。深い精神性のある作品は決して廃れはしないと分かって安心しました。うらわ美術館の「ボンジュール! フランスの絵本たち」が終わってしまったことを残念に思うのですが、今後の企画に期待してアンケートに答えておきました。