美を求める欲求は体内に渇きのようなどうしようもない衝動を産み出します。

takuzemi2014-09-23

 美術館巡りに出掛けたいと言う衝動は仏教で言う「業(カルマ)」なのかも知れないと起き抜けの時間に思ったことでした。美を求める欲求は体内に渇きのようなどうしようもない衝動を産み出します。そうした欲求が満たされない時は深い欠落感を齎すことになります。また或る作品が気に入らなかった時、その作品を詐術のように感じてしまうことも有ります。一種の非寛容の状態に陥っているのですね。これは他者を排除したいと言う願望で美術館賞と言う他者たちへの歩み寄りの行為に反することになると思うのです。
 「秋分の日」なのでNHKの第2放送で「毎日フランス語」を聴きました。「私は〇〇が好きです。」「わたしはそれが好きではありません。」「あなたが好きなものは何ですか?」などaimer(好きだ)adorer(熱愛する)を用いた表現を学びました。
 8時前に家を出て別所沼まで散歩に出掛けました。「花と緑の散歩道」は時折ランナーが通り掛かるだけで、殆ど人影も無く閑散としていました。別所沼に着いてみたらさすがにランニングやウォーキングを楽しむ人々が沢山いました。いつもの光景を見て安心したものでした。広場にはテントが二つ並べられてあり、幼稚園の運動会が開催されるらしいのです。テントにはゾウさん、クマさん、ウサギさんが描かれていて何とも可愛らしかったです。いつものように埼玉県原爆死没者慰霊の碑に合掌しました。それから別所沼弁財天に賽銭を入れ柏手を打って一礼しておきました。散歩道のご隠居ことOさんにお会いできなくなって久しいです。親しく口を利けたたった一人のご隠居さんが私の目の前から消えてしまったことに痛切な欠落感を感じています。