多文化理解概論で「フランソワ・コペの「鳥たちの死」を読む」と題してお話ししました。

takuzemi2014-09-25

 昨日は多文化理解概論で「フランス語の美しさに付いて フランソワ・コペの「鳥たちの死」を読む」と題してお話ししました。朝の1限からの講義ですから、早めに7時42分の海浜幕張行きで移動を開始しました。車中では座席を確保出来たのですが本を読む気にもなれません。能率手帳をチェックするのが精一杯でした。641教室で始業と同時にコペの『鳥たちの死』を精読しました。各行が12音節で纏まっていて、アレクサンドランと呼ばれる形式であることを説明しました。またfois,boisなどの「ワ」音の脚韻が1、2行目に見られること。そして7、8行目には生命を象徴する「すみれ」(violettes)と反対に死を象徴する「骨」(squelettes)が脚韻として与えられていることをお話ししました。それからブレーズ・サンドラルスの「血だらけの獣の体を海辺づたいに引きずっていくのはこの俺だ。俺が行く時、波間から無数の蛸が立ち上がる、夕陽だ!」という詩を音読しました。それからロートレアモン伯爵の『マルドロールの歌』やランボーの『全詩集』の中から重要な部分を音読して学生諸君に聞いてもらいました。それから残り時間を利用してルーブル美術館を紹介するビデオを観たのですが、出席調査票の裏面に感想を書いて貰ったらコペの詩もルーブルの絵画も学生諸君に受けたようで、我ながら珠玉の名講義だと思ったことでした。同僚のO先生に学生名簿を手渡さねばならないので、名簿を整理する時間が思いの外掛かってしまったので、13時30分に遅い昼食を取ったものでした。