午後はうらわ美術館を訪問しまして「知ってる形 知らない形」を楽しみました。

 午後はうらわ美術館を訪問しまして「知ってる形 知らない形」を楽しみました。主催者に寄るとうらわ美術館のコレクションより新収蔵および未公開作品を中心に今まで紹介する機会の少なかったものを紹介するのだそうです。重村三雄の「旅人」は銀色の人体で左手には茣蓙、右手には杖を付いていて、蓮の葉のようなものを頭に被り髪は鬘を付けています。三体の銀色の人形が有るのですが異様な感じがしたものでした。竹内鶴之助の「日暮」「朝もや」「雲」などのパステル画はがらりと雰囲気が変わり幽玄の境地に遊んでいます。同じ作者の「高原の雲 赤城山遠望」は山々が連なり雲が湧いている山岳風景でたっぷりと深呼吸した気分になれたものでした。金子徳衛の「卓と椅子」が二点も有りました。二点とも抽象画で形も定かではありません。同じ作者の「静物」はワインが有るのは分かるのですが、横に有る物体は残念ながら判然としません。金子はニコラ・ド・スタールに惹かれたフランスの体験から形や色彩を単純化して行ったと言われています。私の大好きなニコラ・ド・スタールに惹かれたことで金子を少しばかり気に入りました。さいたま市浦和高校、南高校、大宮北高校の生徒たちの作品展が有って書道の展示には「笑顔」「翼」などの展示が有り、青春のときめきを感じたものでした。「哀しみの向こう岸に微笑みが有るというよ」の一行に温かい心を感じました。帰り道で須原屋書店本店に立ち寄ったらドミニック・ローホーさんの『「限りなく少なく」豊かに生きる』(講談社)が10冊も平積みにされていました。深い思索を湛えた一冊ですから、もっともっと売れて欲しいと思ったことでした。