イーディス・シットウェル詩集、藤本真理子訳『凍るモー』(書肆山田)です。

takuzemi2014-10-09

 昨夜は友人たちと一緒に日本橋の本陣房で飲み交わしたのですが、友人の一人岩佐倫太郎君から思いがけない一冊の詩集を手渡されました。イーディス・シットウェル詩集、藤本真理子訳『凍るモー』(書肆山田)です。岩佐君は訳者の藤本さんと親交が有るらしく献本を頂いたらしいのですね。それで私の感想を聴きたいらしく、読了したらメールで感想を書いて送ろうと思っていることろです。(「モー」はΩを引っ繰り返しにした文字でパソコンでも出ませんね。)
 8時頃に家を出て別所沼まで散歩に出掛けました。この時間になると通勤客や通学客の姿も疎らで散歩道は閑散としています。何だかめっきり肌寒く感じるようになりました。本格的な秋の到来なのでしょう。さすがに別所沼に着くとランニングやウォーキングを楽しむ人々が大勢いました。立原道造生誕百年は11月9日だと言うことで、今日は10月9日ですので一カ月後に迫っているのですね。埼玉県原爆死没者慰霊の碑に合掌しました。それから別所沼弁財天に賽銭を入れて柏手を打ちました。久し振りにノッポさんを見掛けたのですが、私には気付かず通り過ぎていきました。
 カズオ・イシグロの『私を離さないで』を見直しました。今日で6〜7回になるでしょうか。いつ観ても悲痛な感覚が付きまといます。トミーの死後2週間、キャシーにも臓器提供の機会が一カ月後に訪れます。「その先は想像したくない」とキャシーは独り言を言います。「生を理解することもなく一生は尽きるのだ」の言葉に打たれたことでした。