午後はBunkamuraザ・ミュージアムで「夢見るフランス絵画」を観賞してきました。

 私が馬鹿でした。ブリジストン美術館を訪問して「ウィレム・デ・クーニング展」を観ようとしたのですが月曜日は休館日だと気付かずに無駄足を運んだことになりました。その足で新宿に移動して東郷青児 損保ジャパン日本興亜美術館を訪れたのですがこちらも月曜日は休館日でした。そんな訳で無休の筈だった渋谷の文化村へ移動しました。
 午後はBunkamuraザ・ミュージアムで「夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ」を観賞してきました。何度目になるのでしょうか。クロード・モネの「エトルタ、夕日のアヴァル断崖」は奇岩の黒いシルエットを背景に彼方には夕日が赤く燃えています。そのコントラストが生き生きと感じられて嬉しくなるような作品です。海には無数の波が打ち寄せていて一幅の光景を醸しだしています。クロード・モネの「睡蓮のある池」は落ち着きのある雰囲気を醸しています。見ているこちらも落ち着いてくるような気がします。ピエール・オーギュスト・ルノワールの「宝石をつけたガブリエル」はこの作品だけでも価値が有ると言っても良いでしょう。薄絹を身に纏い乳房も露わにしたガブリエルは首飾りを着けて薔薇の花を左手に持っています。夢見るような瞳は観客を夢想に誘います。モーリス・ド・ブラマンクの「花と花瓶」と「ルイ・フィリップ様式の花瓶」の二作品は繊細な花が美しく描かれていて好感が持てました。ジュルジュ・ルオーの作品は粗削りな印象を受けますが、それは素朴さを強調する作戦なのでしょう。「農婦」の描写は粗削りの描写が生き生きとした感じを農婦に与えています。キスリングの「若い婦人」は大好きな作品です。アーモンド型の眼や、遠くを見つめるような視線に魅惑されてしまいます。藤田嗣治の「バラを持った少女」は小品ながら藤田が愛した作品らしく「私一人丈の子供だ。(中略)一番愛したい子供。」と述べているように素敵な作品です。