4限の4年生のゼミでは大森荘蔵氏の「「後の祭り」を祈る」を読みました。

 4限の4年生のゼミまでかなりの時間が有ります。愛読書のドミニック・ローホーさんの『「限りなく少なく」豊かに生きる』(講談社)と『人生で大切なことは雨が教えてくれた』(幻冬舎)をの二冊を持ってきました。ドミニック・ローホーさんはテクスト相互間作用の作家だと言っても良いでしょうね。近現代から古代に及ぶテクストを自由に引用し自在に持論を固めて行きます。また、日本の古代に及ぶテクストを引用し自在に自論を固めていきます。また、日本の文化事情にも詳しくて『人生で大切なことは雨が教えてくれた』の中では俳句なのどの引用が楽しめます。
 早めに学生食堂の2階に移動したのですが、残念ながら鉄板は売り切れで、仕方がないので「グラタン」を食べておきました。教職員懇談室で食べたのですが、女性の職員さんが二人居て井戸端会議が賑やかでした。食事を終わってテレビのリモコンを二人に手渡しておきました。
ボックス経由で2015年度の教員別担当授業時間割表が送られてきました。春学期は5駒と少なめで「演劇論」や「文学」が入っています。秋学期は9駒と多めで「ヨーロッパの文学」や「フランス語」などが入っています。
 4限の4年生のゼミでは大森荘蔵氏の「「後の祭り」を祈る」を読みました。過去とは想起経験をもとに真理条件に沿って歴史的・社会的に制作される過去物語であり、人間が現在から作るものなのであると語られていました。石原吉郎氏の「確認されない死の中で」は敗戦後に、二十四年囚としてシベリアの強制収容所で体験が描かれていて説得力が有る文章でした。それからクレーの絵画を紹介するDVDを観ました。色彩の管弦楽と呼ばれるクレーのクレーの美しい画面が続きます。最後に学生諸君の近況を尋ねる文章を書いてもらって年内のゼミを終わりました。