3限の「ヨーロッパの文学」ではプルーストの『失われた時を求めて』に付いてお話ししました。

 3限の「ヨーロッパの文学」ではプルーストの『失われた時を求めて』に付いてお話ししました。吉田城さんのハンドアウトに寄ると、ある寒い日の晩、凍えて帰って来た「私」に家政婦のフランソワーズが熱い紅茶をすすめてくれる。フチット・マドレーヌという名前の帆立貝の形をしたお菓子を紅茶に浸して口に入れるたその瞬間、何とも言えない快感が全身を満たした。(中略)少年時代に休暇の日々を過ごしたコンブレーの思い出が奔流のようにわき上がったのである。町全体が、「まるで日本の水中花が開くように」一杯の紅茶から出てきたのだった。−−−これが小説冒頭に位置する「無意志的記憶」を代表する有名なマドレーヌの挿話である。」と有り「無意志的記憶」の所に傍線を付けておいてもらいました。プルーストは過去の小説をよく読んでおり、それらを取り込みながらまったく新しいモニュメントをうち建てた。そして『失われた時を求めて』は以後に続く作家たちがみな意識せざるを得ない小説として残ることになったのである。
 4限のフランス語6ではブラッドリー・ジョン君とルール・カロリーネさんと『星の王子さま』を原文で読みました。王子さまは花びらが三枚ついた、どうということもない花と出会います。「人間はどこに行ったら会えますか?」と王子が尋ねると「人間ですか?たぶん六人か七人はいるでしょうね。なにしろ風まかせでしょう。人間には根っこがありませんもの。それで人間はずいぶん苦労しているんですよ」と答えます。それから王子さまはエコーが住んでいる山に登りました。バラの咲きほこる庭を通り抜けて、21章のキツネが出てくるところまで読みました。「きみはだれ?」「とてもきれいだね。「ぼくはキツネさ」と言った所まで読んでクレーの絵画を紹介する
DVDを観て授業終えました。