午後は国立西洋美術館の常設展を訪問しました。ブーグローの「少女」のあどけない姿も良いですね。

 午後は国立西洋美術館の常設展を訪問しました。オーギュスト・ロダンの「うずくまる女」や同じ作私が者の「オルフェウス」や「説教をする洗礼者ヨハネ」などが見られます。私が好きなのは「オルフェウス」でしょうか。竪琴を抱えて絶叫している姿には感情移入を強いられます。二階に上がると松方孝二郎と松方コレクションのパネルが有り、大戦により造船で多大な利益を上げた松方は、大正五年から膨大な数の美術品を買い求め、それが国立西洋美術館の礎になったと言うことです。アンドレアス・リッツォスの「イコン:神の御座を伴うキリスト昇天」はギリシア正教会で礼拝に用いられたイコン画ですと有り由緒の正しさを感じたものでした。ルカス・クラナッハ(父)の「ゲッセマネの祈り」などの宗教画は味が有りますね。画面中央に居るのはイエス・キリストでしょうか。天使が鈴を鳴らしながら描かれています。ディルク・バウツ派の二連祭壇画も味が有りますね。左には「悲しみの聖母」と右には「荊冠のキリスト」が有ります。茨の輪を頂いたキリストは頭から血を流していています。パネルには「道ゆく人よ心して/目を留めよ、よく見よ」とエレミアの哀歌からの引用が有りました。ウィリアム・アドルフ・ブーグローの「少女」のあどけない姿も良いですね。唇は赤くて髪は金髪で無意識に手を合わせています。ピエール・オーギュスト・ルノワールの「アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)」は大好きな作品です。同じ作者の「帽子の女」やカミーユピサロの「立ち話」、それからアンリ・ファンタン・ラトゥールの「花と果物、ワイン容れのある静物」は私の好きな作品です。ジョン・エバレット・ミレーの「あひるの子」やポール・ゴーガンの「海辺に立つブルターニュの少女たち」などを楽しんで帰路に着きました。(写真はウィリアム・アドルフ・ブーグローの「少女」です。)