いつものように地下の貯蔵室にごみを捨ててから、ホールで新聞を取って自室に戻ります。

takuzemi2015-01-05

 いつものように地下の貯蔵室にごみを捨ててから、ホールで新聞を取って自室に戻ります。「しつもん! ドラえもん」の質問はなら編で「世界遺産のお寺や神社がある奈良市奈良公園。ここで人気者の動物はなにかな?」と有り、「鹿」だとすぐに分かりましたね。解説には「神の使い」として大切にされていると言うことも書き加えてありました。それから夏目漱石の『三四郎』を精読して、切り抜いてファイルに投げ込んでおきました。運動会で砲丸投げや長飛びなどを見学する場面です。
 何処からか文学のハンドアウトが出てきたのでチェックしてみました。一方は千種キムラ・スティーブンさんの『『三四郎』の世界(漱石を読む)』です。小川三四郎の目とそれを脱構築する別な視点の存在が有ると著者は指摘しています。また局外の語り手が居て、三四郎に対して、度々、批判的で「物語への注釈」的発言をすると語られています。三四郎は広田先生の真価に気づかず「姓名を尋ねようともしなかった」ことが強調されています。
 もう一つは藤淑禎編『日本文学研究論文集成26 夏目漱石1』(若草書房)の中に有る松下浩幸「「独身者」共同体と「読書」のテクノロジー」で「書斎」を中心とした場所を巡る考察が成されています。自由人のイメージは「現世を知らない」「火宅を逃れる」「不精な髭」などの汚い「服装」や「貧乏」などで代表され、「書斎」は「男」である者たちが対象に対して常に優位に(一方的に)関係をもつことのできる空間であり、「書斎」は「孤独」を「自由」と「快楽」に転化する場であり、あるいは一人の祝祭を生きる空間、一人のユートピアを生きる場である。」と規定されています。