うらわ美術館を訪問して「ルーヴル美術館の同版画展」カルコグラフィー・コレクションを観賞しました。

 うらわ美術館を訪問して「ルーヴル美術館の同版画展」カルコグラフィー・コレクションを観賞しました。受け付けで虫眼鏡を借りて観たのですが、イスラエルシルベストルの「アルム広場の風景」は馬に乗った男たちや馬車に乗った男たちが精密な筆致で描かれていて驚きを隠せません。雲も上手に描かれていて感心してしまいました。サンドロ・ボッティチェリの「三美神(「春」の部分)」もいいですね。背景にはオレンジがたわわに実っていて、近景には三美神が踊っています。ラファエロ・サンツィオの「美しき女庭師」はダ・ヴィンチが開発したピラミッド構図をいち早く取り入れて聖母マリアの頭部を頂点にした幾何学的構図の中に幼子キリストと洗礼者ヨハネを描いているそうです。ジャン=バティスト・サンテールの「美しい女が水浴をしている場面で二人の男がそれを盗み見ている光景で好色そうな男たちが哀れに思われました。ニコラ・ランクレの「連作(四季−春)」は彩色されているのが嬉しいですね。女たちが美しい顔をしているのが良く分かります。「連作(四季−夏)」では麦を刈り取って束ねている光景が見られます。フランソワ・ジェラールの「ダフニスとクロエ」はクロエがダフニスの膝にしがみついている光景で、ダフニスは花輪を持っていてクロエの頭に被せようとしているのでしょう。二人の深い愛を感じたものでした。レンブラント・ハルメンス・ファン・レインの「ベレー帽を被った自画像」は大好きな絵ですね。若い頃の自信が顔に生き生きとした生彩を与えていて好感が持てます。マリー・ローランサンの「踊り子たち」やラウル・デュフィの「人魚」などを楽しんで会場を後にしました。