午後は東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館を訪れました。

 うらわ美術館を訪問してルーヴル美術館の銅版画展カルコグラフィー・コレクションを観賞しました。レオナルド・ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」は右側には優男の洗礼者ヨハネが描き込まれています。サンドロ・ボッティチェリの「三美神(春の部分)」も良いですね。繊細で流麗な筆致で神話的な主題が描かれています。フランス・ハルスの「デカルトの肖像」は髪は長くて鼻も大きいデカルトの肖像でスナップショットのように瞬間の表情を良く捉えていて、生き生きとした画面になっています。レンブラント・ハルメンス・ファン・レインの「ベレー帽を被った自画像」は私のお気に入りの作品です。自信に満ちた表情で笑顔にも活気が感じられます。ギュスターヴ・モローの「出現」はヨカナーンの首が空中に浮かんでいるもので、この作品に寄って19世紀の最重要な主題である「宿命の女」が確立されたのです。
 午後は東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館を訪れました。富岡直子さん、平体文枝さん、岩尾恵都子さんのアーティスト・トークが有り画家の本音を聞くことが出来ました。富岡直子さんの「02−12」が有り「世界」と「希望」を描いたと言うことでした。「あけぼの」や「黎明の響き」「夜明けdaybreak」が有り夜明けの力強さを感じたものでした。平体文枝さんは「朝映え?」に関してマチェールの肌触りを描きたかったと言っていました。心の中の存在物のメタファーだそうです。平体文枝さんのトークではタイトルを考えるのが楽しいと言っていました。深夜に絵を描くのが好きだとも言っていました。リンゴをそのまま描くのが絵画だと思っている人がまだ居ると、ちょっぴり具象画に批判的な言葉も聴かれました。楽しい一日でした。